手紙に香りを添えて②



手紙に入れるお香を文香(ふみこう)といいます。

封を開けた時、手紙を読む前に素敵な香りが漂います。

これは心を伝える香りのメッセージです。


千年前の平安王朝の時代、「源氏物語」でも恋文の結び文には

必ず香が焚き染められています。

文を開くと、まず香りが相手に届きます。

気持ちを伝える香手紙というコミュニケーションです。


千年の香りの和文化、現代に生き生きと生きています。



 文:稲坂良弘

(香司「香十」前代表)
香の伝道師としてメディア、イベント等で活躍中
著書『香と日本人』(角川書店,2011)



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